Q. 隣の店から火が燃え移ってきたら、隣の店に弁償してもらえますか?
A. 失火責任法では、火元に重大な過失がない限り、不法行為による損害賠償の規定(民法第709条)は適用されません。そのため、もらい火による自分の建物や設備の損害、休業中の損失には、自分で備えておく必要があります。
BUSINESS INTERRUPTION
火災は、全国で約13分ごとに1件発生しています。消防庁の令和7年(1〜12月)の概数では、総出火件数は40,783件、そのうち建物火災は22,345件でした。大雨による浸水も毎年のように起きており、国土交通省の水害統計では、令和5年の水害被害額は全国で約7,100億円にのぼります。
店舗や工場が被害を受けると、建物や設備の修理だけでなく、営業できない間の売上の減少や、休んでいても続く家賃・給与の支払いが経営を圧迫します。中小企業庁も、災害で被害を受けた中小企業の事業中断は「そのまま廃業や倒産といった事態につながりかねません」としています。このページでは、災害で営業できなくなったときに起きること、そして事業を続けるための備えを、国の統計と資料をもとに整理しました。
| 出火件数 | 令和7年(概数)は40,783件(約13分ごとに1件)。このうち建物火災は22,345件 |
|---|---|
| 建物火災の原因 | こんろ 2,779件(12.4%)、電気機器 2,541件(11.4%)、たばこ 1,883件(令和7年・概数) |
| 火災の損害額 | 1,053億9,503万円(令和7年・概数) |
| 水害の被害額 | 令和5年(確報)は全国で約7,100億円。地上浸水で被災した事業所は1,847事業所、従業者17,003人 |
| BCPの策定率 | 中小企業は17.1%(帝国データバンク 2025年5月調査・民間調査) |
出典:消防庁「令和7年(1月〜12月)における火災の状況(概数)」、国土交通省「令和5年 水害統計(確報)」、帝国データバンク「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2025年)」
被害を受けた直後の対応と、休業が続く間のお金の問題は、分けて考えておく必要があります。
台風・大雨による浸水、火災、延焼など
売上の減少・固定費・復旧費用
国土交通省の「重ねるハザードマップ」で、店舗や工場の所在地の洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクを確認します。
重要な資機材を2階以上へ移動させるなどの対策で、被害を大幅に軽減し、早期に復旧を図ることができます(経済産業省・国土交通省)。
出入口などに、想定される浸水の深さ以上の止水板や土のうを設ける対策が、国土交通省の浸水対策のガイドラインで示されています。
重要な情報はバックアップを確保し、同じ災害で同時に被災しない場所に保存します(内閣府「事業継続ガイドライン」)。
建物火災の出火原因は、こんろ・電気機器・たばこが上位です。厨房機器や配線の点検、喫煙場所の管理を徹底します。
中小企業庁の「事業継続力強化計画」は、中小企業のための取り組みやすいBCPと位置づけられています。令和7年12月末時点で92,523件が認定されています(近畿経済産業局の資料)。
浸水対策や火の元の管理を徹底していても、想定を超える豪雨や、隣の建物からのもらい火など、防ぎきれない被害もあります。建物や設備の損害、休業中の売上の減少や固定費に備える方法のひとつが保険です。
Q. 隣の店から火が燃え移ってきたら、隣の店に弁償してもらえますか?
A. 失火責任法では、火元に重大な過失がない限り、不法行為による損害賠償の規定(民法第709条)は適用されません。そのため、もらい火による自分の建物や設備の損害、休業中の損失には、自分で備えておく必要があります。
Q. 自分の店や工場の浸水リスクは、どうやって調べられますか?
A. 国土交通省の「重ねるハザードマップ」で、洪水・土砂災害・高潮・津波のリスクを地図に重ねて確認できます。また、河川ごとに、想定される最大規模の降雨で浸水が想定される区域が「洪水浸水想定区域」として指定されています(水防法第14条)。
Q. 事業継続力強化計画とは、どのようなものですか?
A. 中小企業が防災・減災の事前対策をまとめる計画で、中小企業庁は「中小企業のための取り組みやすいBCP」と位置づけています。認定を受けると、税制措置(令和9年3月31日までに認定を受けた場合の対象設備の特別償却16%など)や金融支援、補助金の加点などが受けられます。
このページの内容は2026年9月時点の情報をもとに、株式会社保険企画が作成しています。
業種、店舗・工場の所在地(浸水が想定される区域かどうか)、建物が自社所有か賃貸か、売上の規模、現在ご加入の保険が分かるとご案内がスムーズです。内容が固まっていない場合も、お気軽にご相談ください。